【実写レビュー】SONY FE 50mm F1.4 GM|FE 50mm F1.2 GMから乗り換えた3つの理由
- Yamaki Takurou

- 8月31日
- 読了時間: 4分
更新日:11月6日

軽さ、描写力、そしてAF性能。どれも妥協できない要素ですが、そのバランスを見事に実現してくれたのが「FE 50mm F1.4 GM」です。私はこれまで「FE 50mm F1.2 GM」を愛用してきましたが、今回あえてF1.4 GMへと乗り換えました。なぜより明るいF1.2ではなく、F1.4を選んだのか。
その理由を、実写作例とともに3つのポイントで紹介していきます。
【理由1】重さ・大きさ・携帯性

FE 50mm F1.2 GM:φ87 × 108mm、約778g
FE 50mm F1.4 GM:φ80.6 × 96mm、約516g
F1.4は全長で12mm短く、重量は260g以上の差があります。F1.2も他社と比較して軽量設計でしたが、実際に使い続けると重さを感じる場面は少なくありませんでした。

バッグに入れっぱなしでも苦にならず、長時間のスナップや旅先での撮影でも疲れにくい。「常に持ち出せる50mm」として携帯性が大きく向上したことが、最初の決断理由となりました。
【理由2】FE 50mm F1.2 GMと遜色ない描写性能

F1.4で後ろ姿をシルエット気味に切り取りました。シャドウ部の階調も滑らかで、空気感そのものを写し取ってくれる印象。ボケと解像力のバランスが心地よく、開放でも安心して使えるレンズだと実感しました。
岩肌の荒々しい質感や、差し込む光で浮かび上がる細部の質感までしっかり描写してくれました。遠景から近景まで、解像感にブレがなくディテールを余すことなく表現しているのが分かります。旅先でふと撮った一枚でも、仕上がりの満足度が高いと感じます。

F1.2から乗り換えるにあたって、最も重視したのは描写力。軽さを優先する代わりに、画質で妥協するつもりはありませんでした。解像感が高いのに硬さを感じさせず、自然な立体感が伴う点も好印象。

ピント面を等倍で見てみると、F1.4から解像力の高さが分かります。実写ベースではF1.2との差はほとんど感じません。むしろ「日常の何気ない風景を撮っても仕上がり良い」と感じられる安心感がありました。

小さな花にピントを合わせたカット。ボケの立体感と前後の自然なつながりが秀逸で、F1.2同様に目の前の光景を思い通りに写し取ってくれます。

瓶ケースに並んだ空き瓶を俯瞰で撮影。透明感や質感描写のリアルさが際立ち、ありふれた日常の光景も一段引き上げてくれる力を感じます。

テーブルフォトで重要となるのが最短撮影距離。AF時は41cm、MF時は38cmとなります。F1.2(40cm)より寄れるのも魅力の一つ。
【理由3】AFの信頼性と操作性の安心感

フレーム内では決して大きくない被写体でしたが、瞳AFがしっかり反応。F1.4という浅い被写界深度でも迷わず、ピント精度に不安はなく撮影に集中できました。個人的にF1.2よりAFが速いと感じるほどです。

動物瞳AFも快適に追従し、黒猫の瞳を正確にキャッチ。暗めの環境でも迷いがなく、決定的な瞬間を逃さず残せました。加えて、操作性も優秀。絞りリングやAF/MF切替スイッチなど、必要な操作系がシンプルにまとまっており、実用面でのストレスは皆無です。
まとめ ― F1.4を選んだ理由

「もう少し軽ければ」と思っていたF1.2 GM。その不満を解消しつつ、描写力やAF性能では遜色なく、むしろ快適に使えるレンズとして完成度を高めたのがF1.4 GMだと感じました。

Eマウントには数多くの50mmがありますが、常に持ち出せる標準レンズとして妥協のない一本を探している方には、FE 50mm F1.4 GMを強くおすすめできます。







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